江上剛さんの「多加賀主水シリーズ」を読んだ。
銀行ものです。
一気に読みました。
①多加賀主水が許さない
②多加賀主水が悪を断つ
③多加賀主水が泣いている
④多加賀主水がぶっ飛ばす
これまで職を転々としてきた影のある男、多加賀主水。行きつけの料理屋での乱闘騒ぎの始末の付け方を見込まれて、「あの男」の密命を受けて第七明和銀行高田通り支店の庶務行員として勤務することが決まります。
主水は、振り込めサギをすんでのところで防ぐなど、高田通り支店のトラブルを解決していく中で、合併のイザコザが色濃く残っている第七明和銀行で旧行同士の融和が進むよう暗躍することとなります。
主水は腕が立つものの、今は庶務行員という立場のため、高田稲荷の使いに扮して悪者や道を踏み外そうとしたものを懲らしめたり、諭したりします。
高田荷原の使いの正体が主水だと知っている、支店の窓口担当者の女性や営業担当の女性等一部の行員が、事件の度に協力してくれます。
で、感想ですが面白かったです。
本は、小さな事件を解決しつつ最後は壮大な答えを出すような構成になっているので、展開が早くサクサク読めますし、分かりやすい勧善懲悪物ですので、読んでスカッとします。
考えさせられることもないですし、暗い気持ちにもならないし、気分転換の読書としてはお勧めです。
銀行の小説というと、半沢直樹シリーズが有名ですが、あちらが銀行の中でサバイバルするお話なのに対して、こちらは銀行という舞台の上で、アレコレ事件が起こるという感じでして、銀行の闇にどっぷりハマるという感じではないです。
ところで、主水さんシリーズはドラマ化されておりますが、主水さんは高橋克典さんだったんですね…
わたしのイメージでは
松重豊さんなんですがね…。
最近NHK見てたらトーク番組に出演されてたのですが、白髪になっていてビックリしましたが。