あめちゃんの読書日記

目標は年間100冊読書して本の感想を詳しく語ること

有川浩さんの「キケン」を読んだ。

キケン (角川文庫)

有川浩さんを片っ端から読む活動の一環です。
以前、三浦しをんさんにハマってから、エッセイや小説等を読みまくった時に感じた食傷感がないこともないのですが…やっぱり面白かったです。(私は本でも飲食店でもはまったら飽きるまで読んだり通い続けるというスタイルでして。)
台風の影響で電車が動かなかったので、ここぞとばかりに読みました。
今更気づきましたが、女性作家だからか、グロい描写がないのがとにかく良い。 安心して読むことができます。

「キケン」は、とある工科大学の機械制御研究部のあれこれを描いたお話。新入生が上級生に勧誘されるところから始まり、その新入生が個性200%みたいな上級生に振り回されながらも、そのうち楽しくなってきて青春を謳歌するという爽やかな物語です。

舞台が工科大学なので、ほぼ男子校で部活も文科系ですので、爽やかな青春物語の定番と思われる共学の運動部とは正反対なわけですが、好きなことや興味のあることに没頭する真っ直ぐな若者を描くことに、舞台は関係ないんだな!と思わせてくれた作品です。

影響を受けやすい私は娘を工科大学に進学させようかと考えてしまったくらいです。(ちなみに娘は保育園児。気が早すぎる。)

感想としては、男子校ならではの勢いや、女子がいないことの遠慮のなさが、高校と比べて行動やお金が自由になる大学という舞台で、すっごく輝くんだなぁということです。
お話の中では、主要人物は男性しか登場しないからか?ドロドロとした嫉妬に関するエピソードは描かれていておらず、単純明快目標に向かって突き進む姿が描かれていておりました。

ここに異性が絡むと、見栄や嫉妬など不純物が混ざって、動きが鈍くなるのでしょうが、男だけなので動きにキレがあるのです。
女子大とかも同じなのかな?とふと思ったり。
私自身は共学の学校にしか通ったことがないので実感はないのですが。

とにかく面白かったので、有川浩さん片っ端作戦は今後も続きます。